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消費者は、金融リスクを知ることによってはじめてリスクと向き合う。
このような事実を踏まえれば、金融リスクを認識して金融商品を購入する能力を培うという意味での「金融リテラシー」(金融の基礎的教育)がどうしても不可欠となるはずだ。
世界金融危機に伴ケ金融リスクと金融被害の実態を見たうえで、金融リテラシーの必要性を述べた。
しかし、金融リテラシーは金融被害に遭わないためだけに必要なのではない。
日本という国で生活をしていくためにも金融リテラシーは必要だ。
仕事を退いてからの生活設計、不安が増大する年金制度などの点を考慮してみても、金融リテラシー、そしてそれによって得られる「金融知識」は必要不可欠であるはずだ。
金融被害に遭い、自らが被った損害を賠償請求するために裁判に訴える人も多い。
その際、金融機関側の主張として頻繁に出てくる表現が「投資家の自己責任原則」と「取引確認書の捺印」という言葉だ。
そこで、まず「投資家の自己責任原則」という言葉の意味を考えてみよう。
これが意味するところは、金融商品を購入するという行為は、消費者が自らの責任で行ったのであるから、損害が発生してもそれは自らの責めに帰すべきものであるという論理だ。
しかし、自己責任原則が成立するためには、次の2つの条件が成立していなければならない。
金融機関側が金融商品にまつわるリスクと手数料などのコストをすべて説明する責任、すなわち金融機関の説明責任が全うされていることだ。
ちなみに、この場合のリスクとは元本の減少に影響を与える要因という意味でのリスクということであり、金融リスクと同義であると考えて差し支えない。
消費者が金融機関側の説明を聞いたうえで、金融商品の構造やリスクを理解できる能力を有していることだ。
この2つの条件が成立して初めて、公正な金融取引が成立する。
1997年にスタートした日本版ビッグバンの3原則、フリー、フェア、グローバルの中の「フェア」に該当する部分だ。
そして「フェア」を実行するために施行された法律が2001年の金融商品販売法であり、07年の金融商品取引法だ。
もう一つの言葉、「取引確認書の捺印」は金融商品の購入において、消費者自身に後から責任を押し付けるために金融機関がとる常套手段だ。
その形式は各社により異なる。
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